それでも幸せな人はいるから

特別支援学級の担任をしていて感じたこと。幸せな子ども時代を過ごす子どもが一人でも多く増えるように

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ブリーフセラピーの考えが好き!!

正直ブリーフセラピーだけでどんな子でも救い得るんじゃないかって思っているところもある「ハピペン」です。

ブリーフセラピーとは

短期療法(ブリーフセラピー;Brief Therapy)は、ミルトン・エリクソンの影響を受けた理論・技法を有し、比較的短期間で問題の解決をみる心理療法の一派を総称して短期療法という。

短期療法 - Wikipedia

スクールカウンセラーの人が7年くらい前に研修をしてくれて、それ以来気にしている考え方です。学校で先生や家族のようにたくさんは会えない子どもにどうやって良い変化を生むか、と考えたときに辿り着いたのがブリーフセラピーだと言っていました。

そして、私は、教師も一人ひとりの子と関わる長さで考えると多いわけではないと思い、教室でも生かせると思って取り入れています。というか、基本的にこの見方でしか子どもの指導をしていない気すらします。

ブリーフセラピーのエッセンス

ブリーフセラピーの考え方

  1. 原因探しをせず、例外(問題の中ですでに解決している部分)を探す(SFA
  2. これまでとは何か違う事をする(Do Something Different)
  3. うまくいっていることを続ける(Do More)

私はこの3つが根本理念と思っています。

また「問題志向ではなく、解決志向」ということも大切な部分です。

なぜ問題が起きるか?ではなく、どうすれば上手くいくか?を考えるのです。

原因探しをせず、例外を探す

たとえば、なのですが、不登校の子がいるとします。そこで、一年で一日も来ないのですか?といった質問などがされると思うのですが、ここでは、一年の中で一日だけ登校した日があったとします。

そうしたときに、その一日にどうして来られたのかを考えます。

ほとんどの日に来られない理由。つまり「問題志向」ではなくて、一日だけ来られた例外を「解決志向」で考えるのです。

私が聞いた話では、この子が一日だけ登校できた理由は、お母さんが旗振り当番だったからだったそうです。そしたら、毎日お母さん旗振りましょうよ!ってことで、その子は登校できるようになっていったそうです。

こんな風に、たった一日、たった一度を資源と捉えて、どうすればその状態をもう一度再生できるのかを考えて子どもに対して働きかけていきます。そのため、当たるまでは、なんでも試します。それが、②の「なにか違うことをする」ということです。

なにか違うことをする

「上手くいかなければなんでもいいから違うことをしろ」というのが重要です。

いつも同じ指導をして、結局一年中改善しないことってないですか?一年はさすがにないとしても、1週間2週間変わらないこともあると思います。

それは、自分のやり方が子どもにとって資源になっていないということに気づかなければなりません。教師が好きな方法というのも大切だと思うのですが、教師が好きな方法ではなく、その子に合った方法を選んであげることが、その子の成長に必要なのだと思います。

まあ、そんなうまくいくか!?って思うのが普通だと思いますが、けれども、案外うまくいくのがブリーフセラピーの面白いところ。

子どもは誰でもリソース(自分発の自分に使える資源)をもっていて、それを生かすだけで、適切な行動に導ける可能性があるのです。

繰り返しになりますが、教師って「私の教え方で、私が教えたいことを学ばなければならない」といったことが、よくよく起こっていると思うのです。

たとえば、7-7は、16-7よりは、早く解けなきゃいけないらしい。だって、0に決まっているからだそうだ。そんなの、子どもによるだろ、って感じ。その子どもの脳のつながりによって、数の感覚なんかそれぞれなんだから、その辺って慎重に子どもは確かめながら成長しているんだよね。2-2と7-7が本当に同じ0かは、いろいろイメージしながら確かな概念にしていくんだと思うんだ。

だから、私は、7-7が遅いことは、否定したくない。

そんな風に、教師の感覚を絶対的にするのではなく、教師側の感覚を変えて、子どもに有効な手立てを考えようというのがブリーフセラピーです。私はこの考え方は子どもにとって優しいとも思います。

教師は力的に弱い者を従える毎日で、権威的な立場にありすぎて、弱い者側の気持ちに立つ感覚を忘れていってしまうのではないか、と思うくらいです。

うまくいったことは続ける

そして、③うまく行ったことは続けます。これは、応用行動分析的だったり、行動科学的だったりするのかもしれませんが、行動を強化するためには、うまく行った方法を繰り返すことが大切です。

ブリーフセラピーではそんなに難しく考えずに、シンプルに「なんでうまくいったのに変える必要があるの?」っていうくらいなものなのですが、意外と教師は、自分が普通的だと思う注意でできるかを試します。そうではなくて、できる働きかけでできればいいのです。もちろん、時間とともに子どもの脳は発達するので、やがてその働きかけに対する反応は自然に変わります。

それで、またうまくいかなければ、②に戻るだけです。

九九をどう覚えるか

九九を覚えるのが苦手な6年生がいます。3の段以降ズタボロみたいな。絶対に覚えられるメソッドってあるのかもしれませんが、私は知りません。

今月に入って6の段までは定着してきたと思っていたのですが、7の段が壁でした。

その子は、「し」と「しち」と「いち」と「はち」がごっちゃになってしまって、その語感にあった数字をつい言ってしまいます。よくあるやつですが、「しちにじゅうに」「しちしにじゅうし」「しちろくごじゅうし」「しちしちしじゅうに」など(いや、「しちしち」で答えなんで下がるのよ、と)。

とりあえず、音読を繰り返して覚える根性では難しいのだろうなと思いました。だって、これまで、それやってんでしょ?っていう。

その子のリソースは、歌が好きってことです。だから、かけ算九九の歌を用意してあげたかったのですが、ちょっとできていません。それも最終手段としては思っています。

じゃあ、その他に、と思っていろいろ試してみる。

「7×2」については、私はあまり好きじゃないのですが「絵で印象づける」ことにしました。その子は銃が好きだったので(ついこの間まで剣派だとか言っていたのだが)、黒板に銃を4つ書かせた。「しちには、これね!」と。「銃4」。

「7×6」は、「逆作戦」。「6×7」は、ほぼミスをせずに言えるのです。

「7×7」は、前に自分で泣き虫だって話をしていたので、Aさんらしい九九かもしれない、といって印象付けて覚えました。

ほとんど②を使った例の話ですが、この間、今年度ではじめて7の段を一度も間違えずに言えました。

たとえば、よくある方法で覚えられないことから、その覚えられない方法の回数を増やすって指導もよくあると思います。もちろん、これも、これまでとは違う方法をとっているので、②と言えば②です。

ただ、その中で、その子がもっているリソースと結びつけることができると、早く良い結果を導けるということも使えるといいなと思います。

①うまくいったならもう一度それをやれ

②なにか違うことをやれ

③うまく行っているならそれを続けろ

そんなブリーフセラピー生活。

良書の紹介。 

森・黒沢のワークショップで学ぶ解決志向ブリーフセラピー

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先生のためのやさしいブリーフセラピー―読めば面接が楽しくなる

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