かならず幸せになれるいきもの

幸せな子ども時代を過ごす子どもを増殖させるための哲学。(旧:それでも幸せな人はいるから)

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『自尊感情革命』非意識の自尊感情って……えっ?

花金に一人で串カツ屋「ハピペン」です!底が知れますね。トホホ。

 

何してるかってキモいけど、お酒を飲みながら、これを読了するという、リラックスしてしたいことをしているだけなのです。

 

自尊感情革命 なぜ、学校や社会は「自尊感情」がそんなに好きなのか?

自尊感情革命 なぜ、学校や社会は「自尊感情」がそんなに好きなのか?

 

 

4人席で1Hくらいならの条件付きから、カウンターであと1Hどうぞへ。ここにいろってことなんだなあ……。

 

『自尊感情革命』。個人的には良書だった。自尊感情についての知識の補完になった。

これらと『キャラ化する子どもたち』と『教室で自尊感情を高める』は、関連していて、自分が考えていることを整理できそうだ。

自尊感情には他者が必要で、その他者をどう扱えば「真の自尊感情」とも言えるようなものを高める得るのかを考えてみたい。

 

この本の著者は「予防教育」について研究しており、そのプログラムもすでにあり、実施しているそう。

「トップ・セルフ」というものだ。そして、これによって『自尊感情革命』の中で提起されている「自律的自尊感情」というものも高めることができるらしい。

 

なかなかややこしいのだが、言っていることは腹に落ちる。これまで、いろいろな言葉でいろいろな人と語ってきたことを、上手に名付けて整理してくれているように思う。

 

衝撃を受けたことを3つくらいは書いておく。

 

 「他律的自尊感情」と「自律的自尊感情」

これまでの自尊感情に関する研究を振り返りながら、超有名なローゼンバーグの考えもふまえて、「他律的自尊感情」と「自律的自尊感情」というのを定義している。

 

他律的自尊感情

特徴は以下の通り。

 

怒り、敵意を抱きやすい
抑うつが高い
日々の肯定的、否定的なイベントの影響を受けやすい
肯定的な評価を好む一方で、否定的な評価に対して防衛的になる傾向
公的自己意識が高い

 などがある。

自己価値の感覚が他者との比較や社会的な成功・失敗などの外的な基準に依存して生じる感情

とある。「不適応的性質」な自尊感情。脆弱な高い自尊感情とも表現されています。

 

「外界との比較である」ということが重要かと思います。

そして「自分が意識できる自尊感情」。

 

見てわかる通り、あまり良い特徴がない。揺らぎが強い自尊感情である。

この自尊感情が高くても一喜一憂があり、いわゆる高すぎる自尊感情と言われるような、仮想的自己有能感*1といわれるのはこっちだろう。

 

自律的自尊感情

有能さ、自律性、関係性といった、内発的動機づけを左右する基本的欲求が満たされることで成り立つもの。
外的基準や他者との比較に依存した自己価値感覚ではなく、自分らしくいられることで自然と生起する自己価値の感覚(満足感や充足感など)。
本当の自尊感情が高い者は、その性質上、本人は特にその自覚はないとされる。

「適応的性質」の自尊感情とされている。

安定して高い自尊感情である。

「自律的自尊感情」には

自己信頼心
他者信頼心
内発的動機付け

の3つの要素が重要になると書かれていた。

また、これらの要素は、2歳ごろまでの養育者の関わりが重要になるともある。

 

「自律的自尊感情」を育むには?

「ありのままのその子」を過ごさせる大切さが語られている。

 

しかし「そうすると、甘えん坊になりませんか?」という問いがあるのだが、その甘えん坊から脱するのは、甘えん坊になった後の発達段階で、最初にそれを求めるべきではないという、至極当然といえば当然だけれど、学校が無視しがちな観点が書かれていた。

 

「ありのままのその子」を大切にするための関わり方として3つが挙げられている。

傾聴する
辛抱強く待つ
よく話して納得できる決定をする

の3つ。

これらは、私が「子どもを否定しない」と言って大切にしたいと思っているかかわり方に似ていて、結びつきを感じる。

自尊感情を育む、または、損ねないかかわり方っていうのはやっぱりあるだろうな、と思う。

そして、著者は、ギノット博士の掲げる子どもとのかかわり方が「自律的自尊感情」高める参考になると言っている。

ギノット博士って?と思ったが、検索してみるとこの本の方だった。

子どもの話にどんな返事をしてますか? ―親がこう答えれば、子どもは自分で考えはじめる

子どもの話にどんな返事をしてますか? ―親がこう答えれば、子どもは自分で考えはじめる

 
子どもに言った言葉は必ず親に返ってくる―思春期の子が素直になる話し方

子どもに言った言葉は必ず親に返ってくる―思春期の子が素直になる話し方

 

 この2冊は持っていて、2009年くらいに目を通している。こういう自分に紛れ込んでいるルーツってあるんだなあと改めて発見できた。

もう一度、「自律的自尊感情」という観点を得たうえで目を通したい。

 

学校に潜むチャンス

2歳ごろまでに。ということで、じゃあ、小学校の先生はどーすんのよ?って話なのだが、著者はこんな風に表現してくれている。

 

小学校の先生は、学級王国と揶揄されるように、クラスの子供を囲い込む。これはある意味チャンスでもある。家庭での親子の関係が再現できるチャンス。しかし問題がある。それは学級内の児童数が多すぎること。なかなか個別の指導に母親のような愛情を注ぐことは難しいかもしれない。 

それに、先生は自律的自尊感情の存在や大切さを知りません。小学校の子供は、全般的に自分に自信をなくしておとなしい存在です。それは幼児期に始まる過度なしつけのためです。

そのおとなしさを逆手にとって、子供たちをコントロールして悦に入っている先生が多いことが危険です。それでは問題が先送りされ中学校の先生が大変な状況に追い込まれてしまいます。 

この時期に何とかしなければ、その後に自律的自尊感情の欠如をカバーすることが難しくなります。学校の先生は自律的自尊感情の存在と大切さを知って、あまりないようでも結構ある、学校での児童への個別の帰りに母なるものの愛情を注ぎましょう。

 ささやかではあるが、希望のある話だ。

学校にいて全くもって完全にありのままとは違う形になるかもしれないが、せめて「それなりに自分のありのままでいられる」っていうことを集団の中でバランスをとって、共生できたなら「自律的自尊感情」にヒットできるのかもしれない。

主に対話による相互の尊重が大切なのだっていうところが、やっぱり世の中が求めている背景とも重なるなあと思って重要さを感じる。

 

結局、世の中で言われていることや、これから必要だと言われていることは、自尊感情の観点から見ても重要なのだ、ということだと思う。

自尊感情ベースでも子どもへの関わりを随分良い物にできそうで、今後も大切にしたい観点です。

 

この本の基となっているような論文。

http://repository.hyogo-u.ac.jp/dspace/bitstream/10132/17136/1/AA1143302701800001.pdf

 

引き続き追及だねっ。

*1:『他人を見下す若者たち』より

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