かならず幸せになれるいきもの

幸せな子ども時代を過ごす子どもを増殖させるための哲学と甘い毒。(旧:それでも幸せな人はいるから)

レジリエンスと関連する心理学的概念の特徴と学校教育への適用

唐突だけど、マスカットが好き!ハピペンです。クラスに一人好きな食べ物はマスカット!っていう子がいた。

 

春休みの成果、起死回生失敗の残骸を少しばかりですが、ご提供。

 

レジリエンスについて調べていました。

 

ところで、人は検索によって何でも分かるような気がするのですが、知ることができるのは検索ワードを思いついたことだけです。

 

この本にそのようなことが書かれていました。

弱いつながり 検索ワードを探す旅 (幻冬舎文庫)

弱いつながり 検索ワードを探す旅 (幻冬舎文庫)

 

 結局、その人の頭の中以上のものを創造することはできず、検索ワードに出会う実体験が大切だということです。

 

レジリエンスについて調べていてそれを痛感しました。検索ワードによって出てくる情報が違いすぎるのです。どれが、今の自分にとって有用な情報なのかさっぱりわかりませんでした。

 

その中でも、心にピンときた一つの論文を紹介します。

「レジリエンスと関連する心理学的概念の特長と学校教育への適用」

http://www.naruto-u.ac.jp/repository/file/3977/20180301100146/KK33017.pdf

中身めちゃ好みです。(勝手にリンクを貼ってよくなかったらすみません)

 

レジリエンス  と心理学的概念

レジリエンスと心理学的概念の関連が書かれています。

  1. ポジティブ心理学
  2. ポジティブ感情
  3. フロー体験
  4. 首尾一貫感覚
  5. 楽観主義
  6. 自己効力感
  7. 解決志向アプローチ

ハピペン的には、自分がブリーフセラピストなので、7の「解決志向アプローチ」に「ちゅうもーく!」です。

 

しかし、4、6もめちゃ面白い。

 

少し以下に抜き書きします。

 

首尾一貫感覚

「首尾一貫感覚」とは、脅威事態をそれなりに受け止めて、落ち着いてそれらに向き合うような対処能力を説明するもの。だそうです。

首尾一貫感覚の要素

3つの要素からなり

  1. 把握可能感→予測できそう
  2. 処理可能感→資源を自由に使えそう
  3. 有意味感→エネルギーを投入する価値がありそう

といった感覚で、この3つの要素の組み合わせが大事だそう。

 

そのために学校で何ができるか。というところで、「チャレンジして乗り越える機会をもつ」ということがあげられている。

そのためのチャレンジを提供する必要がある。

チャレンジのために

そしてチャレンジをさせた際には、

  1. 思いやりと協力的な環境の提供
  2. 高い期待をもち目的達成の援助をすること
  3. 有意義な機会を与えること

によって、乗り越えさせることで首尾一貫性が育つとされる。

 

面白っ!!

 

自己効力感

これもまた論文の中でものすごーくきれいにまとまっている。wikipediaよりまとまっていると思った。

自己効力感って?

自己効力感には、二つの概念がある。

  1. 結果予期(どんな結果を生み出しそうか予期)
  2. 効力予期(それがうまくできそうかという予期)

自己効力感を高めるには?

自己効力感を高めるには、

  1. 成功体験
  2. 代理体験(他者の成功体験をサンプリングする)
  3. 社会的(言語的)説得
  4. 情動喚起(叱咤激励など)

の4つがポイントとされている。

自己効力感と学習意欲

さらに、学習意欲を高める観点もふまえた自己効力感の育成についても4つのポイントがあり、

  1. 自己選択場面
  2. 仕掛け(成功体験のための←首尾一貫性ともリンクするなあ)
  3. 賞賛
  4. 期待効果

と書かれている。

自己効力感と教師の心がけ

さらに、さらに、上記の方法を参考に教師が学校現場で心掛ける内容として

  1. 人間関係を深める支援
  2. 体験的な活動を与え、自主的に選択できる機会を提供
  3. 個性の尊重
  4. 評価の工夫(ここの中身が知りたい)
  5. 教師から支援を受けやすい環境づくり
  6. 教師が生徒のモデルになれるような存在になること

の6つが挙げられている。

 

自己効力感についてのポイントはどれも自分にとっての理想に近いと思う。だから、ブレそうになったら、これを思い出そう。

(この辺りは、インストラクショナルデザインとも関係ありそう?)

インストラクショナルデザインの道具箱101

インストラクショナルデザインの道具箱101

 

 

解決志向アプローチ

いわずと知れた(えっ?知れてないって?)、ブリーフセラピーです。

www.happypenguin.net

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晴れて、3月にブリーフセラピストになれたハピペンです(CM)。特段カウンセリング活動をしているわけではありませんが、論文にもあるように学校でも使える示唆に富んでいるためGet'sしました。

解決志向アプローチの哲学

解決志向アプローチの哲学は、

  1. 変化は絶えず起こっており、そして必然である。
  2. 小さな変化は、大きな変化を生み出す。
  3. 解決について知る方が問題と原因を把握することよりも有用
  4. 子どもたちは自分の問題を解決するためのリソースをもっている

個人的には、4が肝です。本当は大人がその子どもを成長させることが「できない」なのに「子どもができない」というすり替えがよく起こるからです。

それは違うと思います。子どもは、自分に起こっていることを解決するリソース(資源)を必ずもっています。それを見つけて、使えるようにするにはどうするかを考えることこそが大人の役割だと思っています(子ども自身で上手に使えたら教師なんてそもそもいらない)。

たとえば、マリオが好き、すみっこぐらしが好きとかその程度でいいんです。登校しぶりがあったときに、ここまでできたら好きなキャラクターのシールがもらえる。それで、学校に来られるならそれでいいじゃないか。という原因を追求しないで、どうしたら解決できるかという発想で課題と向き合うのが解決志向アプローチです。

重いものほど向いているそうなのですが、熟練していないので、まだそれを実感したことはありません……(いつかは)。

 

 

と、上記のように、優れた情報満載の論文です。是非、目を通してみてください。

そして、子どもたちのレジリエンスを育む大人、育もうとする大人が一人でも増えて、その大人に出会えた子どもはラッキーと思われるような大人が増えるといいです。

幸せな未来を生き抜く子どもたちが増えることを願って。